この記事では統計学の基本を学ぶのにおすすめの本を紹介していきます!
- 統計学の本って多すぎ…。どれを選べばいいの?
- それなりに高価だし無駄にしたくない!
- 難しすぎて挫折するかも…
- あれもこれも読みたいけど全部は読む時間がない!
といった悩みのある方におすすめの記事です!
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統計学の全体像
はじめに簡単に統計学の全体像を確認しておきましょう。
全体像を確認しておくことで、それぞれの書籍が統計学のどの範囲をどれくらいカバーしているのかを把握することができます!
統計学の全体像を確認するのにおすすめなのが統計検定の出題範囲表です。
統計検定2級の試験内容を見ると「大学基礎課程(1・2年次学部共通)で習得すべきこと」とあります。
具体的には以下の出題範囲表(統計検定HPより抜粋)が与えられています。
大項目 | 小項目 |
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データソース | 身近な統計(データソース、公的統計など) |
データの分布 | データの分布の記述(質的変数、量的変数、ヒストグラムなど) |
1変数データ | 中心傾向の指標(平均、中央値、最頻値) 散らばりなどの指標(分散、標準偏差、箱ひげ図、ジニ係数など) 中心と散らばりの活用(偏差、標準化、変動係数など) |
2変数以上のデータ | 散布図と相関(散布図、相関係数、共分散など) カテゴリカルデータ(度数表、クロス表) |
データの活用 | 単回帰と予測(最小二乗法、決定係数、回帰係数、標準誤差など) 時系列データの処理(成長率、幾何平均、系列相関など) |
推測のためのデータ収集法 | 観察研究と実験研究(調査設計、母集団、標本、無作為抽出など) 標本調査と無作為抽出(標本サイズ、標本誤差、標本抽出法など) 実験(実験デザイン、フィッシャー3原則) |
確率モデルの導入 | 確率(加法定理、条件付き確率、乗法定理、ベイズ定理) 確率変数(離散型・連続型確率変数、確率変数の期待値・分散など) 確率分布(二項分布、ポアソン分布、一様分布、正規分布など) |
推測 | 標本分布(標本平均の性質、大数の法則、中心極限定理など) 推定(点推定、一致性、不偏性、信頼区間、区間推定など) 仮説検定(p値、帰無・対立仮説、両側・片側、第1・2種の過誤) |
線形モデル | 回帰分析(回帰係数の推定と検定、重回帰モデルなど) 実験計画の概念の理解(処理群と対照群、一元配置実験、F比など) |
活用 | 統計ソフトウェアの活用(出力結果の活用など) |
なかなかのボリュームです。
このあと紹介していく統計学の書籍の内容も踏まえ、上記をよりシンプルにまとめると
- 記述統計
- 確率論・確率分布
- 推定・検定
- 相関・回帰
- 分散・共分散分析
という大きく5分野…くらいに認識しておけばよいかと思います!
統計学入門レベルのおすすめ本
それではここから統計学のおすすめ書籍をご紹介していきます!
本ページをご覧いただいている方の多くはこれから統計学を学ぼうという方々かと思います。
なので、まずは読みやすい入門レベルのおすすめ書籍からご紹介します!

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書籍名 | 統計学が最強の学問である |
著者 | 西内 啓 氏 |
出版社 | ダイヤモンド社 |
出版日 | 2013/1/24 |
ページ数 | 320ページ |
目次 | はじめに 第1章 なぜ統計学が最強の学問なのか? 第2章 サンプリングが情報コストを激減させる 第3章 誤差と因果関係が統計学のキモである 第4章 「ランダム化」という最強の武器 第5章 ランダム化ができなかったらどうするか? 第6章 統計家たちの仁義なき戦い 終章 巨人の肩に立つ方法 おわりに |

おすすめ度 | |
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書籍名 | ゼロからわかる統計と確率 (ニュートンムック) |
出版社 | ニュートンプレス |
出版日 | 2020/7/16 |
ページ数 | 170ページ |
目次 | イントロダクション 1 確率の基本 2 もっと知りたい! 確率 3 ランダムと乱数の奇妙な世界 4 統計の基本 5 もっと知りたい! 統計 6 ベイズ統計 7 IT統計学の基礎知識 |

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書籍名 | マンガでわかる統計学 |
著者 | 高橋 信、トレンド・プロ |
出版社 | オーム社 |
出版日 | 2004/7/24 |
ページ数 | 215 |
目次 | プロローグ トキメキ統計学 第1章 データの種類をたしかめよう 第2章 データ全体の雰囲気をつかもう! <数量データ編> 第3章 データ全体の雰囲気をつかもう! <カテゴリーデータ編> 第4章 基準値と偏差値 第5章 確率を求めよう! 第6章 2変数の関連を調べよう! 第7章 独立性の検定をマスターしよう! |

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書籍名 | 「原因と結果」の経済学 ―データから真実を見抜く思考法 |
著者 | 中室 牧子、津川 友介 |
出版社 | ダイヤモンド社 |
出版日 | 2017/2/17 |
ページ数 | 208ページ |
目次 | はじめに 第1章 根拠のない通説にだまされないために 第2章 メタボ健診を受けていれば長生きできるのか 第3章 男性医師は女性医師より優れているのか 第4章 認可保育所を増やせば母親は就業するのか 第5章 テレビを見せると子どもの学力は下がるのか 第6章 勉強ができる友人と付き合うと学力は上がるのか 第7章 偏差値の高い大学に行けば収入は上がるのか 第8章 ありもののデータを分析しやすい「回帰分析」 おわりに |

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書籍名 | 難しいことはわかりませんが、統計学について教えてください! 身近な疑問からはじめる統計入門 |
著者 | 小島 寛之 |
出版社 | SBクリエイティブ |
出版日 | 2019/10/4 |
ページ数 | 194ページ |
目次 | はじめに──「思い込みで判断しない考え方」が身につく、世界一やさしい入門書 第1章 平均値と標準偏差 「だいたい1分遅れて来るバス」はなぜ、あてにならないのか? 第2章 標準化 身長168cm、バスト94cmがすごい理由 第3章 正規分布 「100パーセント当たる予言」は可能なのか? 第4章 区間推定 サバを読むあの人の年齢は、本当はいくつなのか? 第5章 仮説検定 「集客率5パーセントアップ」は成功か? 失敗か? 第6章 相関係数 缶コーヒーは、CMがおもしろいと売れるのか? 第7章 回帰分析 「アカデミー賞を逃した作品」はなぜ、大ヒットしたのか? おわりに |

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書籍名 | 図解・ベイズ統計「超」入門 あいまいなデータから未来を予測する技術 |
著者 | 涌井 貞美 |
出版社 | SBクリエイティブ |
出版日 | 2013/12/17 |
ページ数 | 208ページ |
目次 | 第1章 「ベイズ統計」ってなんだろう? 第2章 確率の「4つの基本」を押さえよう 第3章 「ベイズの定理」を理解しよう 第4章 「ベイズの定理」を応用しよう 第5章 「理由不十分の原則」と「ベイズ更新」を理解しよう 第6章 「ベイズ統計学」を理解しよう 第7章 正規分布データをベイズ統計で分析しよう |
統計学基礎レベルのおすすめ本
ここからは統計学の基礎レベルの書籍を紹介していきます。
基礎レベルということで大学の統計学の授業で使われているような教科書のような書籍が中心となります。
以下の書籍のうち1冊でもマスターできれば「統計学がわかる」状態になったといって大丈夫かと思います!
ただ統計学は基礎レベルといっても初学者にとっては少々難易度が高く感じられるかもしれません。
1度読んですべてを理解しようというのではなく、何度も繰り返し読み込んで理解を深めていくイメージで良いかと思います!
何度も読み込んで、自分にとっての「統計学のバイブル」と言えるような書籍をつくれると統計学に対する自信が深まります!

おすすめ度 | |
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書籍名 | 基本統計学 第4版 |
著者 | 宮川 公男 |
出版社 | 有斐閣 |
出版日 | 2015/3/30 |
ページ数 | 356ページ |
目次 | 序 説 第1章 平均値と分散 第2章 度数分布 第3章 回帰と相関の分析 第4章 確 率 第5章 確率変数と確率分布 第6章 主な確率分布 第7章 標本分布 第8章 推 定 第9章 検 定 第10章 回帰の推測統計理論 |

おすすめ度 | |
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書籍名 | 心理統計学の基礎―統合的理解のために |
著者 | 南風原 朝和 |
出版社 | 有斐閣アルマ |
出版日 | 2002/6/1 |
ページ数 | 394ページ |
目次 | 第1章 心理学研究と統計 第2章 分布の記述的指標とその性質 第3章 相関関係の把握と回帰分析 第4章 確率モデルと標本分布 第5章 推定と検定の考え方 第6章 平均値差と連関に関する推測 第7章 線形モデルの基礎 第8章 偏相関と重回帰分析 第9章 実験デザインと分散分析 第10章 因子分析と共分散構造分析 |

おすすめ度 | |
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書籍名 | 完全独習 統計学入門 |
著者 | 小島 寛之 |
出版社 | ダイヤモンド社 |
出版日 | 2006/9/28 |
ページ数 | 205ページ |
目次 | 第1部 速習! 標準偏差から検定・区間推定まで 第2部 観測データから背後に広がる巨大な世界を推測する |

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難易度 | |
書籍名 | 統計学入門 (基礎統計学Ⅰ) |
著者 | 東京大学教養学部統計学教室 |
出版社 | 東京大学出版会 |
出版日 | 1991/7/9 |
ページ数 | 320ページ |
目次 | 第1章 統計学の基礎 第2章 1次元のデータ 第3章 2次元のデータ 第4章 確率 第5章 確率変数 第6章 確率分布 第7章 多次元の確率分布 第8章 大数の法則と中心極限定理 第9章 標本分布 第10章 正規分布からの標本 第11章 推定 第12章 仮説検定 第13章 回帰分析 |

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書籍名 | 統計学がわかる (ファーストブック) |
著者 | 向後 千春、冨永 敦子 |
出版社 | 技術評論社 |
出版日 | 2007/9/7 |
ページ数 | 176ページ |
目次 | 第1章 ポテトの長さは揃ってる?―平均と分散 第2章 ポテトの本数はどのくらい?―信頼区間 第3章 ライバル店と売り上げを比較―カイ2乗検定 第4章 どちらの商品がウケていますか?―t検定(対応なし) 第5章 もっと詳しく調べたい!―t検定(対応あり) 第6章 3つ目のライバル店現る―分散分析(1要因) 第7章 新メニューで差をつけろ―分散分析(2要因) |

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書籍 | 統計学大百科事典 仕事で使う公式・定理・ルール113 |
著者 | 石井 俊全 |
出版社 | 翔泳社 |
出版日 | 2020/7/8 |
ページ数 | 328ページ |
目次 | Chapter 01 記述統計 Chapter 02 相関関係 Chapter 03 確率 Chapter 04 確率分布 Chapter 05 推定 Chapter 06 検定 Chapter 07 ノンパラメトリック検定 Chapter 08 回帰分析 Chapter 09 分散分析と多重比較法 Chapter 10 多変量解析 Chapter 11 ベイズ統計 |
さいごに
上記でご紹介した書籍をすべて読むのは時間的にもなかなか難しいかと思います。
加えて基礎レベルだけでなく入門レベルの書籍であっても、1度読んだだけですべてを理解することは難しいです。
なのでおすすめは自分のなかでのお気に入りの1冊を選んでそれを徹底的に読み込む…というスタンスです。
自分にとっての統計学の拠り所・バイブルとなるような書籍を作れると学習効率がかなり高まると思います(バイブルにできるほどに読み込むのに時間がかかるのですが…(汗))。
ぜひご自身のお気に入りの統計学の書籍を見つけてください!
それでは!

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